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◆ 自民党参議院議員から聞こえてくるのは……
特別国会がはじまり、マスコミには「小泉チルドレン」と呼ばれる自民党新
人議員のはしゃぎぶりや自民党執行部の強気の発言が連日報道されています。
これを見ていると総選挙の圧勝でさぞかし小泉総理への自民党内の求心力が高
まっているように思えますが、実は、自民党参院議員の中からは随分とぼやき
節が聞こえてきます。
食堂やエレベーターなどで出会ったときに自民党議員が私につぶやく「ぼや
き節」はだいたい三つぐらいに分けられます。
一つは、郵政法案について、それぞれ真剣に議論をして参院で結論を出した
のに、それが総理によって否定され、しかも衆院で何でも成立させられる三分
の二の議席を与党が確保したことにより、「参議院は何なんだ」という思いで
す。二つ目は、小泉旋風にのって、刺客の落下傘候補や、まともに政治活動も
したことのないような候補が次々と当選した事を見て、「まじめに日常活動を
してきたことがあほらしくなってくる」というもの。もう一つは、小泉総理に
誰も逆らえないような党になってしまい大政翼賛会化することへの危機感。
「これでは、いつか来た道をたどるよ」と嘆くベテラン議員もいました。
◆本会議の実態は……
こんな状況ですから、昨日の本会議の小泉総理の所信表明演説に対して自民
党席からはほとんど拍手がありません。最初と最後以外は数回、まばらな拍手
があったにすぎず、しらけた雰囲気が漂っていました。
ところが夜のニュース番組を見ると、参院の前に行われた衆院での所信表明
演説では23回もの拍手が起こったとのこと。テレビでは熱狂的な拍手を送る議
員の姿や「感銘した」という新人議員のコメントばかり流され、「やっぱり、
自民党でも衆参で相当ちがうのだな」と思いました。
しかし、今日、衆院議員の皆さんに本会議場の様子を聞くとすこし違うよう
です。自民党の衆院議員の新人は80人以上で、テレビによく映る本会議場の前
の四列位は新人ばかりです。この四列は熱烈拍手をするが、後ろの方の席には
しら〜とした様子の議員が少なくなかったとのことでした。
◆確かな野党として
ただ、いずれも「ぼやき」にとどまっている話。解散前に郵政民営化法案に
反対した自民党議員の大半が、全く同じ法案に対して今度は賛成することを表
明しているように、こうした状況をただそうという意欲も気力も感じられませ
ん。内容、やり方に不満をもっていても「小泉チルドレン」たちと一緒に、小
泉流構造改革をどんどん加速させていくことでしょう。
確かな野党として、「増税や改憲を白紙委任したわけではない」という国民
の声と力あわせてがんばります。
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