- 井上哲士君
日本共産党の井上哲士です。
日精協の政治連盟から参考人出席を、私も今日求めましたけれども、残念ながら参加をいただいておりません。この法案が金で動いたのではないかという疑惑の解明に必要な木村副大臣の昨年度の政治献金の報告についても出てまいっておりません。この間、様々な関係団体からも、国民からも疑惑の声が指摘をされまして、野党の側はいろんな努力もして、資料も突き付けてまいりましたけれども、結局、出した側からももらった側からも疑惑解明についての資料が出てこないと。出せないのか、正に疑惑が的中をしているのか、こういうことだと言わざるを得ません。
この問題の徹底的な解明なしに法案の審議は終局をしないと、引き続きこの参考人の出席と資料の要求を最初に強く求めておきます。
その上で、精神保健福祉対策本部の対策について、まず質問をいたします。
この法案による新しい指定入院医療機関がいわゆる閉じ込めにならないようにするためには、地域のケアの充実が不可欠だということを繰り返し指摘をしてまいりました。厚生労働省は、受入れ条件が整えば退院可能ないわゆる社会的入院七万二千人について、十年間で社会復帰を図るということを言われました。新障害者プランの五か年目標というのが出ましたけれども、これではとてもその十年間の半分を達成できるようなものではない、関係団体からも大変目標の低さに失望の声が上がっていることも先日、指摘をいたしました。しかしながら、この低い目標すら一体達成できるのかどうかと、こういう問題であります。
一昨日、六月一日付けの毎日新聞がこの問題で特集をいたしました。今年三月までの毎日新聞調査に基づきまして、四十七の都道府県と十二の政令市からの回答が掲載をされております。それによりますと、七割の自治体の精神保健福祉の担当者が、この十年間で解消するというこの目標については達成は厳しい、こういうふうに回答を寄せております。多くの自治体は予算、そして人手の不足をその理由に挙げているわけですが、こういう自治体からの反応をどのように受け止めておるのか、まずお願いをいたします。
- 政府参考人(上田茂君)
我が国の精神保健、医療、福祉全般にわたる水準の向上を図り、条件が整えば退院可能なものであるとされている約七万二千人の方々の退院、社会復帰を促進することは極めて重要な課題であります。
本年五月十五日に取りまとめました精神保健福祉対策本部中間報告におきましても、いわゆる社会的入院者対策を重点施策の一つの柱として進めていくこととしております。具体的には、新障害者プランにおいては、こうした方々の退院、社会復帰を実現することを目指し、ホームヘルプサービス、グループホーム、あるいは社会復帰施設の数値等の目標を設け、整備を図っていくこととしております。
ただいま御指摘ございました毎日新聞の調査に関しまして、その詳細は存じ上げませんが、いわゆる社会的入院者を十年で社会復帰させるという目標は種々困難もあろうかと思いますが、厚生労働省といたしましては、新障害者プランに基づき、省を挙げて全力で取り組んでいく所存であり、引き続き自治体の御理解、御協力を求めてまいりたいというふうに考えております。
- 井上哲士君
省を挙げてというのがお好きなようでありますけれども、現実の現場である自治体がとてもできない、予算も人手も不足だということを言っているんですね。
今、理解を求めたいと言われましたけれども、それじゃ聞きますけれども、厚生労働省として、この達成のために何が必要か、自治体からの具体的な要望というのは聞いておられるんでしょうか。
- 政府参考人(上田茂君)
いわゆる社会的入院者の社会復帰を進めるためには、地域の実情を踏まえた施策を効果的に推し進める観点から、地方自治体の方々の御意見を伺うことが大変重要であるというふうに考えております。このため、全国衛生部長会議等の機会における施策に関する意見交換ですとか、あるいは社会保障審議会障害者部会精神障害分会の委員に地方公共団体の代表者を加えております。また、大阪府における退院促進支援事業等、地域において独自に行われている施策についての事情聴取、こういう取組を行ってきたところでございます。
引き続き、地方自治体の方々からの御意見を伺いながら適切な施策の推進を図ってまいりたいというふうに考えております。
- 井上哲士君
会議で意見を聞いたということでありますが、じゃ、あの五か年目標で出されているような様々な数字、それぞれの自治体でどれぐらいが必要なのかとか、こういう積み上げの数字などは出てきているんでしょうか。
- 政府参考人(上田茂君)
それぞれの地方自治体の考え方を踏まえながら、この新障害者プランの目標を設定したところでございます。
- 井上哲士君
具体的なものはないんですよね。
この毎日でも、五月の中間報告には目標達成のための年次計画さえ盛り込まれていないと、こういう指摘をしておりまして、現場である自治体との調整もせずに数だけが出ていると言わざるを私は得ないと思うんですね。
例えば、具体的に聞きますが、この退院促進支援事業というのが打ち出されました。最初の予算は全国十六か所で四千四百万円、一か所当たりの補助金が二百七十五万円にすぎません。これは自治体からは、国の補助金が少なく一部地域でしか行えないと、こういう声が上がっておりますけれども、この声にはどうこたえるでしょうか。
- 政府参考人(上田茂君)
精神障害者退院促進支援事業は、精神科病院に入院している精神障害者のうち、症状が安定しており、受入れ条件が整えば退院可能であるものに対し、作業所等の活動の場を確保し、医療機関と協力し退院訓練を行うことによりまして、精神障害者の社会的自立を促進することを目的としまして、平成十五年度から開始したものでございます。今年度は十六か所において実施することとし、現在、各県からの要望を聞いているところでございます。
今後は、先ほど申し上げました本部の中間報告に示すとおり、全国への拡充を今後検討してまいりたいというふうに考えております。
- 井上哲士君
今年からスタートするということでありますが、十六か所、本当に少ないところからのスタートでありますし、先ほども紹介しましたように、これでは一部地域しか行えないという声が上がっているんですね。ですから、十年間で解消していく、こういうことは言われますけれども、実際には一つ一つの施策はとても間尺に合わないものにすぎないというのが実態だと思います。
さらに、私は精神科医療の専門家の方のお話を聞きますと、この厚生労働省の精神保健計画について、発病した患者の対策しかないんじゃないかと、それが最大の欠点だと、こういう指摘もいただきました。中間報告も同様でありまして、冒頭のところで、「精神疾患は、誰でも罹る可能性のある疾患である」と、こう始まるんですが、すぐに、精神科病棟においては云々と、発病した患者の治療、処遇に入ってしまうわけですね。自分が精神障害に掛かっていると気付かない、いわゆる病識欠如と言われる方の対策がないんではないかという指摘があります。
例えば、家庭の中で我が子が精神病ではないかと疑う親が保健所に相談に行きますと、本人連れてこないと駄目だと、相談できないということで門前払いをされるという例もある。言わば、発病し掛かっている患者予備軍とも言われる人を保健所が早期に見付け相談に乗るとか、そういう言わば病識欠如の人も含めた広い対策が必要ではないかと、こういう指摘がありますけれども、この点どうでしょうか。
- 政府参考人(上田茂君)
ただいま議員御指摘のように、地域における精神保健福祉対策の充実を進めるに当たりましては、既に受診している者のみならず、新規に発症した患者についても、早期に適切な医療を受け、早期の回復を図れるようにすることが重要でございます。
このため、平成十四年度から実施しております二十四時間医療相談事業については、既に医療機関を受診している者以外にも利用できるように、窓口の電話番号等を一般住民に広く周知することを実施主体であります都道府県等に求めているところでございます。
また、ただいま議員からもお話ございましたが、保健所や精神保健福祉センターにおける精神保健福祉相談等によりまして、医療機関に受診していない者も含めた地域住民からの相談に対応しているところでございまして、今後ともこのような普及啓発、相談事業の充実に努めてまいりたいというふうに考えております。
- 井上哲士君
対応に努めているということでありましたが、大変不十分なのが実態であります。
今もありましたけれども、この点で非常に大事なのが、二十四時間、だれでもいつでも相談できる相談体制の充実が大きな柱の一つになります。かなりのものについては、電話で相談するだけで解決をすることができる。独りで孤立をしている障害者の方などの心を落ち着けたり、随分、力を発揮しておりますし、必要な場合には初期医療にさっとつなげることができる重要な施策でありますけれども、この二十四時間相談体制、一体今どの程度整備をされているでしょうか。
- 政府参考人(上田茂君)
精神障害者が地域で安心して生活できるような支援体制を作る上で、夜間、休日にも利用ができ、また重症例だけでなく幅広いニーズに対応できる精神科救急医療システムの整備は重要な課題と認識しております。厚生労働省におきましては、平成十四年度より精神科救急情報センターにおきまして二十四時間相談事業を開始し、精神障害者及び家族等から眠れない、あるいは不安なので夜、受診できるところを教えてほしい等々の救急医療相談のニーズにこたえる体制整備を図っておりまして、平成十五年四月一日現在では十七の都府県、指定都市で実施されているところでございます。
今後とも、精神障害者の地域生活を支援する観点からも、この事業の推進に努めてまいりたいというふうに考えております。
- 井上哲士君
まだ十七の都府県と政令市にすぎないということでありましたが、非常にまだわずかだと思うんですね。なぜ進んでいないのか、どうこれを全国に広げるのか、この点はいかがでしょうか。
- 政府参考人(上田茂君)
これまで重症例を中心とした救急医療システムについては平成七年度から実施しておりまして、そして、ただいま申し上げましたこの精神科救急情報センターにおける二十四時間の相談体制、十四年度から実施したところでございます。しかしながら、こういった言わば初期救急、だれでも気軽に相談できる、そういう体制は非常に重要でございますので、現在は確かに十七か所でございますが、今後その拡充に努めてまいりたいというふうに考えております。
- 井上哲士君
その拡充のためには何が必要でどう強化をされようとしているのか、もう一度お願いします。
- 政府参考人(上田茂君)
こういった事業を進めるためには、夜間、休日、そういった相談体制でございますから、人の確保ですとか、あるいは医療機関等関係機関の協力等が重要になってきておりますので、そういった観点から、都道府県へ強く働き掛けながらそういった体制をできるだけ幅広く実施できるようにしてまいりたいというふうに考えております。
- 井上哲士君
少しも具体的に見えてまいりません。
もう一点聞きますけれども、行政がやる相談活動というのはやはりなかなか敷居が高いという声もあります。共同作業所の全国連絡会、きょうされんの関係者や当事者団体を始めとした NPO などが行う相談活動、ピアサポートなど、こういうものを大いに援助することも必要だと思うんですが、その点はどうお考えでしょうか。
- 政府参考人(上田茂君)
ピアサポート、ピアカウンセリングなど当事者同士の相談援助活動は、精神障害者の地域生活を支援するとともに、精神障害者の社会参加を図る上で重要なものであるというふうに認識しております。
このため、平成十五年度予算において、都道府県、指定都市が実施します障害者社会参加総合推進事業、このメニュー事業の一つとしまして新たにピアカウンセリング事業を盛り込んだところでございます。
さらに、先ほど来申し上げておりますが、精神保健対策推進本部の中間報告においてもピアサポート、クラブハウス等の当事者活動等の支援を盛り込んだところでありまして、今後ともこれらの活動に対する支援を行ってまいりたいというふうに考えております。
- 井上哲士君
こういう救急相談や医療を拡充を進めるという問題と、地域での働く場、生活の場の確保が不可欠であります。
障害者対策の中でも精神障害者対策への予算が非常に少な過ぎるということが指摘をされてまいりました。身体障害者三百五十一万人、知的障害者四十五万九千人に対し、精神障害者二百四万人。人数比でいいますと身体と知的を合わせた数の約五割程度でありますが、予算配分は非常に少ない。例えば、授産施設で見ますと、身体障害者の授産施設は六十七か所、一万八千八百九十五人、百六十七億円、知的障害者の場合は千百八十六か所、五万八百八十一人、五百四十九億円、合わせますと七百十六億円ですが、精神障害者の授産施設の場合、二百八か所、四千九百四十一人、五十一億円。ですから、人数でいいますとほぼ五割ですが、予算でいいますと一割にも満たないという状況があります。やはり、入院、閉じ込めを中心にしてきたということの結果でもあり、原因でもあると私は思います。
当事者の皆さんからも、せめて身体障害者や知的障害者並みに予算配分の充実をしてほしいと、こういう強い声がありますけれども、この点はいかがでしょうか。
- 政府参考人(上田茂君)
精神障害者の社会復帰を推進することは大変重要な課題と考えており、従来からZまいの確保、生活訓練の実施、居宅生活支援等の施策を推進してきたところでありますが、御指摘のように、他の障害者施策と比較しても地域生活を支える福祉施策の面でいまだ十分と言えない状況にあることは認識しております。
こういった状況を踏まえ、厚生労働省におきましては、精神保健福祉施策の計画的かつ着実な推進を図るため、省内に設置しました精神保健福祉対策本部において検討を進めてきたところでありまして、今般、精神保健福祉に関する普及啓発、病床機能の強化、地域ケア体制の整備等の精神医療改革、そして住居や雇用・相談支援機能などの地域生活支援、そしていわゆる社会的入院者対策、こういったことを柱とする中間報告をまとめたところでございます。
今後、ここで示した方向に沿いまして、直ちに着手できる事項から順次実施し、精神保健福祉の充実向上に省を挙げて取り組んでまいりたいというふうに考えております。
- 井上哲士君
本当に充実向上に省を挙げて取り組む状況になっているんだろうかと私は思うんですね。
精神障害者の社会復帰施設等の市町村別の設置率を見ますと、全国で設置されている市町村はもう一〇%程度しかありません。こういう現状の中で、大変大きな役割を発揮しているのが民間の共同作業所でありまして、全国で六千か所以上作られております。
障害者が地域で生活をする上でのこの共同作業所、ここが果たしている役割についてはどう認識をされているでしょうか。
- 政府参考人(上田茂君)
ただいまお尋ねのいわゆる小規模作業所でございますが、家族会などによる自主的かつ地域に根差した取組として創意工夫を凝らした活動を展開しておりまして、障害者の自立やあるいは社会参加の促進を図る上で重要な役割を果たしていると認識しております。
- 井上哲士君
私、精神病院に二十回も入退院を繰り返した女性の記事を読む機会がありました。こう言われていますね。
鉄格子にはまった閉鎖病棟で、両親と面会するときも職員の監視付き、医者の診療は週一回一分しかなく、看護婦も忙しいときは話を聞いてくれない、療養の場ではありませんでしたと、こう語っていた女性の症状が収まったのは地域の作業所に通い始めてからだと、こういう記事なんですね。入院するたびに絶望感でうつ状態になり、退院後は一か月も何もできず苦しかった、作業所の友人や指導員の励まし、家族の愛情が支えになったと語って、御本人が障害者の連絡会で同じような悩みを持つ方の電話相談に当たっていらっしゃるんですね。
ですから、このように共同作業所は働く場であると同時にケアの場でもあるし、相談の場になっている。ある意味では行政がやるべき施策もやっているわけなんですね。こういう施設が本当に地域に網の目のようにできる、それでこそ不幸な諸般の事件もなくすことができるだろうし、不幸な事件を起こした方も安心して社会に帰ることができる、こういうものだと思うんです。
ところが、この共同作業所の一か所当たりの補助金はわずか百十万円でありますが、この補助金が昨年度は三十億六千四百万円でしたが、今年、今年度初めて減額をされました。二十七億五千八百万円になりました。先ほど重要な役割を認識していると言われましたけれども、予算上は全くこれは逆行しているんじゃないですか。いかがですか。
- 政府参考人(上田茂君)
国庫補助により小規模作業所の運営を支援しているところでございますが、この補助金につきましては、民間団体への補助であるために、平成十四年八月七日に閣議了解されました「平成十五年度予算の概算要求に当たっての基本的な方針について」、ここにおきまして一割相当を削減することとされたことから、平成十五年度予算におきましては補助対象箇所数を一割削減したところでございます。
しかしながら、一方では、こうした小規模作業所のより安定的な経営を確保するために小規模通所授産施設への移行を積極的に進めているところでありまして、法人格を取得して運営される小規模通所授産施設に対し、運営費につきましては一か所当たり年間一千百万円、そして整備費につきましては、施設整備費が二千四百万円、設備整備費が八百万円、この額を一か所当たりの上限としまして国庫補助を行っているところでございます。
また、十五年度予算では、この小規模通所授産施設の運営費について、三百九十七か所増の六百三十七か所、額としまして三十五億を確保したところでございます。
- 井上哲士君
六百三十七か所と言われましたけれども、全国のいろんな作業所、六千か所を超えるわけですから、その一割にすぎません。
新しいそういう施策を作ったこととAだからこの共同作業所への予算を減らすということはあってはならないことだと思うんですね。元々、全国で六千か所以上あるこの共同作業所の半分の二千七百八十五か所しか補助を受けておりませんでしたが、その一割を一律にカットするという本当にひどいものです。実際は毎年、今も増え続けているんですね。ですから、新しい制度を作ったと言いますけれども、そこに移って減っているんじゃないんです。毎年毎年増え続けている。それだけ今必要とされているものを一割カットをする。大体、年間で千二百万から千三百万円の運営費が掛かりまして、この百十万の補助金というのは実に貴重なものなんですね。補助金を削除されたことによりまして、職員をパートにしたり、楽しみにしている行事を削減したり、いろんな苦労をされております。
そういう共同作業所の皆さんが補助金削減の下で苦労されている、そういう実態についてはどう把握をされていますか。
- 政府参考人(上田茂君)
ただいま議員の方から小規模作業所につきまして様々な御意見があることにつきましてお話しいただいたわけでございます。また、私どもも、小規模作業所につきましていろんな御意見がございます。
したがいまして、この小規模作業所への支援の在り方に関しましては、関係団体等の意見を聞きながら十分な検討が必要であるというふうに考えております。
- 井上哲士君
その関係団体がこんなことでは困るということで怒りの声を上げているんですよ。
大体、出発点は小泉総理の掛け声の中で今度のこの法案の仕組みが作られました。重大な他害行為を行った精神障害を持つ人の社会復帰を言って、一方では大きなお金を掛けて手厚い医療のための施設建設は進めると。その一方で、本当に今地域で求められているこういう作業所のわずかな予算も削ると。これでは問題の解決の逆行にしか私はならないと思うんですよ。その点いかがですか。
- 政府参考人(上田茂君)
お答えいたします。
今後の精神保健福祉医療施策につきましては、これまで入院医療主体から地域における保健医療福祉を中心とした在り方への転換を促進することとしております。
十五年度予算におきましては、厚生労働省の全体の予算の伸びが三・八%でございますが、ホームヘルプサービス、グループホーム等、在宅福祉サービスに必要な経費として二十六億七千八百万円、これは四二・四%の増、また地域生活支援センター等の社会復帰施設の運営費に必要な経費として百七十九億二百万円、これは対前年度比一九・七%の増、また精神科救急システム整備事業としまして二十一億四千二百万円、対前年度比七・八%の増、このような形で精神障害者の地域生活を支援するためのこういった事業の充実を図るための予算を確保しているところでございますが、今後ともこのような福祉施策等の事業の必要な額の確保に努めてまいりたいというふうに考えております。
- 委員長(魚住裕一郎君)
時間ですが。
- 井上哲士君
いろんな数言われましたけれども、先ほども言いましたように、本当に全国で厳しい中で支えているこの共同作業所への補助を削っておいて、これでは本当に地域の復帰ということは、とてもできるものじゃありません。予算という点でも、自治体のいろんな裏付けという点でも、早期退院や社会復帰を図る、こういう方向が見えてこないという中で、結局、新たな入院機関が閉じ込めになるだけではないかという懸念は一層強まるばかりだと思います。
そういう点も含めまして、引き続き連合審査等も含めた徹底した審議を求めまして、質問を終わります。