2003年1月30 日
予算委員会
2002 年度補正予算案に対して反対討論
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- 井上哲士君
私は、日本共産党を代表して、二〇〇二年度補正予算三案に対して反対の討論を行います。
小泉内閣は、不良債権早期最終処理による倒産、失業の増大と国民負担増により一層景気を悪化させました。その結果、二兆五千億円もの税収不足を招く一方、従来型の無駄遣いを重ね、今年度の国債発行額は三十五兆円に達しました。正に本補正予算は、どの面から見ても小泉内閣の破綻を示したものにほかなりません。
反対の理由の第一は、本補正予算には、景気回復のために一番肝心な冷え込んだ個人消費を温める抜本策が全く欠けていることであります。
今なすべきことは、社会保障の改悪と庶民増税による四兆円もの国民負担増を中止し、国民の暮らしを温め、失業者の生活支援の拡充や中小企業を応援をする緊急対策を直ちに実行することであります。
反対の理由の第二は、本補正予算案が、政府自ら不良債権早期処理の加速で大量の倒産、失業を生み出しておきながら、その対策を取るという支離滅裂なものだからであります。
幾らセーフティーネットをうたっても、不良債権の処理の加速がもたらす猛烈な貸し渋り、貸しはがしや大量の倒産、失業に対応し切れないことは明らかであります。中小企業対策、雇用対策というのなら、まず政府の不良債権処理加速策そのものをやめるべきであります。
反対の理由の第三は、旧来型の大型公共工事のばらまきが続けられていることであります。
総理は、本年度当初予算で公共事業費を一割削減したことを改革の成果だとしていましたが、本補正予算で公共事業に一兆五千億も投入し、公共事業費は逆に前年度より増大をしました。我が党が明らかにしたように、関空の第二期工事など、無駄な大型公共工事が続けられる大本に、受注企業から与党議員への政治献金があることは重大であり、公共事業受注企業からの政治献金は直ちに禁止をすべきであります。
以上、反対の理由を述べ、討論を終わります。(拍手)
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