内閣府が出しましたこの被害認定の基準運用指針でも、全壊というのは住家がその居住のための基本的な機能を喪失したものと、こう明記をされているわけですね。
そこで、具体的にお聞きをするんですが、お手元に写真を配付させていただきました。これは浅野川の下流の昌永町というところのYさんのお宅でありまして、八月に撮影をした写真であります。外から見ますと、泥水がつかった跡は分かりますが、家としては残っているわけでありますが、中を開いていただきますと、まさにチョコレート状の汚泥が張り付き、床下にもびっしり泥が行き、そして水回りなどもその機能を失うという状況になっているわけですね。もう耐え難い悪臭もあるということで、このお宅は実は九月五日にもう住めないということで解体をされておるんです。
ところが、このお宅の場合は二階がありまして、二階は水につかっていないということもあり、市の判定ではこれは半壊認定にも至っていないわけですね。二階に寝ることはできるかもしれませんが、一階はこういう状態で耐え難い悪臭もあると。つまり、住家としての居住のための基本的な機能を失っているということは私は明らかだと思うんです。ところが、これは半壊認定されておりませんので、取り壊しても一切この支援法による支援は受けられないということになってしまうわけですね。
これは、このお宅だけの特殊な事情では実はないんです。私ども日本共産党の金沢市議団でこの昌永町をずっと訪ねているんですが、訪ねた四十六軒のうち床上浸水は三十五軒、床下浸水が十一軒、そのうち取り壊すというのは九軒ありまして、もう既に四軒は取り壊しておられるんですね。しかし、半壊に認定されているのは一軒しかありません。ですから、Yさんのような例がかなりあるんです。つまり、住居がその居住のための基本的な機能を失っているという点では全く一緒で、やむを得ず解体をしなくてはならないという事情が同じだと。しかし、半壊に認定されれば全壊とみなす支援が行われて、半壊にまで認定に至っていないものについては全く支援が受けられないというゼロか一〇〇かという事態が起きるわけですね。
私は、これは災害によって生まれた被害に対してできるだけ支援をし、生活再建を応援をしていくというやっぱり法の趣旨からいいましても、こういう事態というのは食い違っているんではないかと思うんですが、大臣、いかがでしょうか。