2011年12月7日(水)
決算委員会
- 2009年度決算の反対討論--自民党政権が最後に編成したアメリカ言いなり・大企業利益中心の予算であり是認できないと表明
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- 井上哲士君
私は、日本共産党を代表して、二〇〇九年度決算、国有財産増減及び現在額総計算書の是認に反対、警告決議案、措置要求決議案及び同年度国有財産無償貸付状況総計算書の是認に賛成、予備費に関し、二〇〇九年度一般会計予備費使用総調書及び各省各庁所管使用調書、同年度特別会計予算総則第七条第一項の規定による経費増額総調書及び各省各庁所管経費増額調書(その1)の承諾に反対、同調書(その2)、同年度特別会計予備費使用総調書及び各省各庁所管使用調書の承諾に賛成する立場から討論を行います。
二〇〇九年は、前年の十月から十二月期の国内総生産が実質年率換算で一二・七%の大幅マイナスとなる日本経済の急速な落ち込みと、それに伴う厳しい雇用情勢にありました。その下で、政府には安定した雇用のための対策と失業者の救済、社会保障、中小企業、教育の拡充、農業の再生を図ることなど、内需を拡大する経済に本腰を入れることが求められていました。ところが、自民党政権最後となる麻生内閣が編成した二〇〇九年度予算は、経済悪化を緊急に食い止める暮らしと内需回復に役立つ方策を持たず、大企業、大資産家のための減税を一層拡大するものとなり、さらに海兵隊グアム移転のための対米支援を含む米軍再編と自衛隊の海外派兵体制づくりを本格的に進めるものでした。
国民の悲鳴にはこたえず、アメリカ言いなり、大企業の利益優先にしがみついたものであり、政権交代後一定の執行停止と補正がありましたけれども、この本質は変わっておりません。このような予算の執行を是認することはできません。
予備費関係四件の中には、新型インフルエンザ対策経費、補欠選挙経費など、当然必要と認められる措置にかかわるものが多く含まれているものの、インド洋における自衛隊の補給支援活動の経費十九億円余が含まれております。本活動は、旧テロ特措法の期限切れに伴って自民党政権が二度にわたって国会会期を延長し、参議院での否決を受けた衆議院での再議決を行って二〇〇八年に成立させた新法に基づくものであります。その内容は、米軍などによる報復戦争、掃討作戦への補給支援活動であり、憲法九条に真っ向から反するものであります。
政府は、自衛隊による補給は海上阻止活動を行う艦船に限定するとしていましたが、実際にはアフガニスタンへの作戦を含むあらゆる米軍艦船に給油できることが政府答弁で明らかになっていたものであり、その経費の使用を承諾することはできません。
以上申し上げ、討論を終わります。
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