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中南米訪問記
2009年10月20日

上下水道整備の現場を視察/リマからニューヨークへ

 最後の視察案件であるリマ周辺部の上下水道整備の現場を視察。砂漠気候に属するリマ周辺には極端な人口集中が進行しており、特に乾季の水不足への対応はきわめて深刻です。昼にはこの問題の担当大臣らと懇談しました。

 リマ周辺は低所得者層の流入により市街化が急速に進行し、その多くは「ポブラシオン・マルジナル(周辺居住域)」と呼ばれるインフォーマルな集落を形成しています。ここでは上下水道などの生活基盤が整備されておらず、深刻な状態です。

 現政権は「すべての人に水を」をと対策をすすめており、日本は円借款でワチパ浄水場の整備などの支援をしています。

 リマの中心部から1時間余り走りました。昨日以上の荒涼とした風景が続きます。雨もふらない砂漠地帯なのに、海流の関係で深い霧がたちこめる奇妙なところです。

 舗装されてないでこぼこ道を走り、驚くような急な山の斜面に立ちならぶ住宅地域を訪問。住宅にも入って新たに水道が整備された様子を見ました。

 これまでは給水車で月60ドルかかったのが、水道で月10ドルになります。何よりも蛇口を開けば水が出てくる状況は生活の土台。視察現場にはたくさんの住民の皆さんも集まり、近くの学校の生徒たちが集団できて、「ありがとう」と声をそろえてお礼を言ってくれました。

 さらに浄水場の建設現場や導水管を通すトンネルの建設現場なども視察。午後は、下水処理場も視察しました。

 お昼はリマ市の中心部に戻り、住宅大臣やリマ市上下水道公社の総裁と懇談。昼食場所はアールデコ調のものすごい立派な建物で、限られた会員しか入れない場 所。国会に近いということで、相手方の要望だったそうですが、視察した貧困地域との余りの落差にこの国の貧富の格差の深刻さを改めて実感しました。

 すべての視察を終え、24時前出発の飛行機でリマからニューヨークへ。これから7時間半のフライト。ニューヨークからさらに14時間のフライトで成田に向かいます。


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