ありがとうございます。
次に、山岡参考人と三浦参考人にお聞きをいたします。
先日、NPO法人の大人のADD & ADHDの会というのがアンケート発表されていたのを非常に興味深く読んだんですが、既に大人になられているADHD等の方なんですが、学校に通うのがつらいと感じたことがあるかということに八四%の方がそう答えられ、そのときに先生は理解してくれましたかというのには、九二%が理解してくれなかったと、こういうふうに答えておられまして、先生の理解がちょっとしたことでもあれば随分違うんじゃないかなということはここからも見て取れるんです。
同時に、これで興味深かったのは、ADHD等の診断を、要するに気付いてから、それから診断を受けるまでの期間が平均で四十一・四か月ですから、三年以上掛かっているんですね。この人たちは既に一定の年齢になっていますから、今とは少し状況は違うのかもしれませんけれども、なかなか親が認めたくない、本人も認めたくないとさっきお話ありましたけれども、そういうことも少し表しているんじゃないかなという気がしております。
一方、今回そういう人たちをきちっと位置付けるということでの前進はあるわけですが、これも全国LD親の会が二〇〇四年十月に出されたいろんなのを見ていますと、プライバシーへの配慮がないと。懇談会で保護者の承諾なしに先生が子供の診断名を出してほかの親に子供の話をされてしまったというような苦情といいますか、出ております。ですから、特別な配慮はしてほしいけれども、ほかの親や子供に知られたくないという、こういうお気持ちもここにはあるんだろうと思うんですね。
ですから、今回、LDやADHDの子供たちに特別な支援をする場合に、それを言わば知られるということも出てくるわけですね。これは根本的にはやっぱりいろんな社会的認識が上がらなくちゃいけないという土台はあると思うんですが、しかしそれを待つわけにはいかないわけで、うまくこのことが機能していく上で、親の側、そして学校の側で具体的配慮をしたりする点で何が必要かということをそれぞれからちょっとお聞きしたいと思います。