京都市でいろいろお話を聞いてきたんですが、既に個別の指導計画に基づいて一人一人の時間割が作られております。クラススタディー、ライフスタディー、ワークスタディーに分けてグループ指導が行われているんですが、場合によっては担任していても週の半分以上は自分の担任の子供の授業を見ないというようなケースもあるということもお聞きをいたしまして、一人一人の子供の発達を見極めるのは困難だというようなことも現場からお聞きをしたわけですね。
教師間の情報の共有というのは必要なわけですけれども、その結果言わば書類書きに忙殺をされると、そんなことになったらこれはまた本末転倒なわけでありまして、やはり一人一人の子供に対してしっかり寄り添えるような状況というのをこの教育課程の面でもしっかり見極めていただく必要があるということを思います。
その上で、次に、ちょっと順番を変えまして、特別支援学級の問題でお聞きをいたします。
今回、特殊学級が特別支援学級ということになるわけでありますけれども、今後いわゆる特別支援教室という方向が打ち出されております。先ほどの答弁にもありましたように、中教審の中でも現行の特殊学級等を直ちに廃止することに関して、障害の種類によっては固定式の学級の方が教育上の効果が高いとの意見があることなど、配慮しなくちゃいけないということが打ち出されております。
今、やはり障害児学級というのは障害を持つ子にとっては大変大切な場になっておりまして、終日学級にいることが必要な子供もいれば、学級をホームベースにしながら比較的多くの時間を通常の学級で過ごせる子供もおります。いずれにしても、こうしたことは担任の教員が安定的に配置をされて丁寧に子供にかかわっているからこそ可能だと思うんですね。これがなくなって、安定した担任の配置の保障がなくなるということになりますと、子供たちの健やかに育つ上での非常に重要な問題だと。そういう点でいいますと、私たちは障害児学級をなくしていくということについては反対であります。
それで、こういう今回の中教審答申でも言われたようないろんな意見を考えますと、特別支援学級においてもやはり引き続き安定的な教員の配置というのは非常に必要だと思いますけれども、その点がどうかということが一点。同時に、今後特別支援教室の検討もされていくわけでありますけれども、その際の固定式学級の機能の維持という点についてどのようにお考えか、その点お答えください。