まずSPring8についてでございますけれども、先生御案内のように、SPring8自体は、広範な科学技術の分野に関して基礎研究から産業利用に至るまで幅広い研究者に共用が可能な最先端の設備として整備すると、こういうふうな考え方でございます。
そういう意味で、御指摘の成果を非公開とする場合については、施設の建設コストについては負担は求めませんが、運営に関する経費についてはそれぞれ経費を負担していただく、こういう意味でそういう費用負担の考え方を取っております。これは、ある意味で欧米の同種の施設と共通の考え方でございます。
さて、一方、御指摘のございました研究施設等の廉価使用でございますけれども、これは国が自ら研究を行うために設置した試験研究機関の研究施設について、その本来の目的を妨げない限度において産学官連携、あるいはそういう意味での幅広い地域のそういう企業、我が国のそういう基盤をつくっていくという観点から、近接した環境で円滑な研究の交流を行っていこうということで使用料について一定の減免を可能にする、こんなふうなことでございます。言わば、この使用料の考え方は時価、いわゆる近隣の言わば賃貸料等をベースにした時価主義というものをベースにしております。
そこで、今回の改正でございますけれども、実際上、こういう廉価使用についていろんなあれがございました。実際上なかなか進まないという問題でございます。
例えば、そこでは、研究機関が生み出した成果というものを例えばベンチャー企業が利用するような場合にも、例えばそういうことは行えていいのではないかと、こういうことが一つの特区の考え方として、また、言わば企業等は研究内容がデータも、生データも含めて公表されるということについてはどうしてもいろんな消極的な思いがあるわけでございまして、そういう場合に、いずれにしても要件を緩和いたしまして、研究の成果として論文等の報告を求めるということで廉価使用の要件を緩和したわけでございます。
ちょっとくどくど申し上げましたが、廉価使用の条件の緩和は、言わば研究施設を介した研究交流、産学官の研究交流がより一層促進することを期待しているものでありまして、元々、共用を前提に言わば大型の設備として整備されたSPring8とは、多少比較は難しい面があることを御理解いただければというふうに思います。