この番組は、そのインタビューを大臣が答弁に使われましたので、私もこの番組を使って言っているんですけれども、今申し上げたことは、更にもう一人の証言がありまして、アメリカの国防総省でイラク戦争開始時に重要目標設定の責任者だったというガルラスコ氏というのが登場されます。彼は、イラクではどうなっていたかといいますと、その権限が与えられた数は三十人だったというんです。つまりサダム・フセインを攻撃する際に一般市民を二十九人まで殺害するのは問題ない、現場の判断でやれと。三十人以上殺したときにはその時点でブッシュ大統領かラムズフェルド国防長官に報告しなければならないと、インタビューでこうはっきり答えているんですね。
そして、イラク侵攻前に、重要目標であるイラク政府高官を標的に五十回の空爆を勧告したけれども、一人も殺害できなかった、代わりに数百人の一般市民が殺害されたと、こういうことが起きているんです。ですから、誤爆誤爆と言いますけれども、実際には誤爆もありますよ、しかし民間の犠牲者が言わば見積りをされてやられていると。私は、こういうやり方が今国民の前にある中でやはり国民の多くの怒りがあり、それが新しいテロの温床を作っていると思うんです。
へルマンドというところで作戦に従事をしたイギリス軍の大佐が辞職のときにこういうふうに言っています。家を壊され、息子を殺された人々はすべて英軍の敵になってしまった、村を空爆したり機銃掃射をする米軍と違う方法を取るはずだったのが米軍と同じになった、これが人々を自分たちの敵にしてしまったと、こう言っているんです。
この間の議論の中で、和平のテーブルを前進させるのは必要だ、しかし車の両輪でこういう掃討作戦も必要だと、こういうふうに言われました。実際には、こういう無辜の市民を犠牲にする掃討作戦というものがアフガンの政府への求心力を弱め、むしろ反発を強めて、本当に泥沼の方向になっているんじゃないかと、私はそう思います。いかがでしょうか。