ソマリア沖・アデン湾海賊問題に関連して、特に周辺国であるイエメン、ジブチに対するODAによる経済協力の可能性について検討するため、政府関係者及びJICA等で構成する調査団をそれぞれ派遣いたしました。
イエメンについては、四月十八日から五月八日の日程で調査を行いまして、イエメンがアデン湾に面した地理的に重要な位置にあることを踏まえて、イエメンの海上保安能力の向上及び関連する経済社会開発のために日本として今後いかなる協力が適切かつ可能であるか、幅広く調査を行いました。
また、ジブチについては、四月十九日から二十三日の日程で調査を行い、ジブチがソマリア周辺地域の安定に果たす役割や我が国海上自衛隊が同国を拠点として海賊対処のための活動を開始していることを踏まえ、同国の経済社会開発及び海上保安能力の向上のために、我が国として今後いかなる協力が適切、可能であるか、幅広く調査をいたしました。現在、こうした調査結果を踏まえ、どのような協力が適切かつ可能であるか、検討しております。
また、イエメンの海上巡視艇についての御質問でございますが、イエメン政府から巡視艇供与を含むイエメン沿岸警備隊の能力向上に関する要請がございました。イエメンについては、先ほど申し上げたような、アデン湾に面した地理的にも重要な位置にあることを踏まえて、この巡視艇供与に関する可能性も含めて調査団は調査を行いました。現在、この調査団の調査結果も踏まえて、どのような協力が適切かどうか、幅広く検討しているところでございます。