2011年3月29日(火)
両院協議会
- 予算案の参院否決うけ両院協議会で発言。抜本的組み替え、震災を踏まえた参院議決の尊重を求める
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- 井上哲士君
参議院での予算審議のさなかの三月十一日に東日本の大震災が発生いたしました。未曽有の津波被害に原発事故が加わり、多くの人命が失われ、住居や施設が壊滅的な被害を受け、地方自治体ぐるみの避難も余儀なくされております。原発事故による農業等への深刻な打撃、先行きの見えない避難生活などへの悲痛な声も寄せられております。国による復旧復興のための一刻も早い補償が切望されております。
そういう中で今、来年度予算に求められているのは、こういう願いにこたえて復興の方向や安全な日本をつくる展望を示して、この未曽有の災害を乗り越える希望と勇気を国民に与えることであります。
ところが、震災前に衆議院を通過をしたこの予算案は大震災という現実を全く反映しておりません。国民の声に背を向け、無駄やばらまき、原発推進の予算に固執をしたものであり、このような予算を認めるわけには絶対にいきません。
日本共産党は、被災者への個人補償の抜本的な拡充や雇用の確保、自治体への十分な財政支援等を提案をしております。そのために、大企業への法人税減税や大資産家への証券優遇税制の中止、思いやり予算など米軍関連予算の削減、不要不急の大型公共事業や原発の建設推進の中止など、予算を抜本的に組替えを行うべきであります。
また、本予算が高齢者や障害者の年金や一人親家庭の児童扶養手当を削減するなど、国民の暮らしを脅かすものになっていることも重大であります。財源についても、国債発行額が四十四兆円を超え、今後の見通しも全くないものとなっております。国民生活に打撃を与える消費税の増税やTPPの参加は中止をして、予算の抜本的な組替えによって国民の暮らしを守り、被災者に希望を与え、安全、安心の日本をつくることが必要だと考えます。
是非、衆議院におかれましては、大震災という事態を踏まえた参議院の否決という結論を重く受け止めていただきますよう求めまして、発言を終わります。
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