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イスラムの地で平和の対話
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イスタンブールでタシュ氏(左)と平和問題について懇談する井上哲士議員=26 日
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成田空港を出て十二時間半。二十五日の夜にイスタンブールに到着しました。
参議院の海外調査団の一員として九月七日までの二週間、トルコ、シリア、レバノン、エジプトとイギリスを訪問しています。テーマは「中東諸国におけるイスラムの政治、経済、社会及び文化に関する実情調査」。団員は、参院国際問題調査会の与野党の六人です。
二十六日の午前中、イスタンブール県担当宗教指導者のタシュ氏と懇談しました。タシュさんは、ヒロシマ・ナガサキの悲劇を毎年共感しているとし、「人間の心の中にある悪魔的なものをコントロールしなければ再び起きる」とのべて宗教・信仰の重要さを強調。同時に、同時多発テロをおこしたイスラム原理主義について「イスラムが内包する共存の精神とは相容れない」とのべ「宗教が異なることはマイナスではない。人類の豊かさと考えるべき。宗教間の対話なしに世界平和はない」と語られました(写真)。
イスタンブールはアジアとヨーロッパの接点にあり、ローマ帝国やオスマントルコの首都として栄えた歴史都市。町中に様々な時代の文化財があり、イスラム教の巨大なモスクは人々であふれていました。
これから二週間、イスラムの国々とどう理解と友好深めていくのか、アメリカのイランへ攻撃に世界から反発の声が広がる中、中東諸国がどのような思いを持っているのかなど、おおいに対話・調査を進めてきます。
毎日の調査の様子や感想は私のホームページで(http://www.inoue‐satoshi.com)。パソコンを持参し、毎日、現地から更新しています。(八月二十七日、イスタンブールにて)
(2002 年 8 月 29 日付け しんぶん赤旗)
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