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ニュージーランドかけある記
2004年9月13日
ロトルア博物館/マオリ族の歴史と文化にふれる

 今日は終日、ロトルアに滞在。ロトルアの歴史、とりわけマオリ族の歴史や文化に触れる一日となりました。

 朝一番はレインボー・スプリング自然公園。しだや鱒を中心とした動植物園で、ニュージーランドだけに棲む飛べない鳥のキーウィや生きる化石または恐竜の末裔と呼ばれるトゥアタラも飼育されていました。

 続いてロトルア美術歴史博物館へ。かつては湯治場として建てられたもので、温泉地として発展したロトルアが火山爆発による大きな災害から復興した歴史やマオリ族の伝統工芸が映像も使って展示されていました。

 昼食後、マオリ美術工芸館へ。マオリ族の伝統工芸技術の保護、育成、伝承の目的で設立されたもの。ポリネシア芸術の最高峰と賞賛されるマオリの木彫芸術を継承するために若者たちが三年間、ここで技術を学びます。その間は、給料も支払われ、生活も保障されます。

 木彫の教官も生徒もマオリの血が入ったものでなければなれません。いま、100%マオリの血のみという人はほとんどいないそうですが、32分の1の混血までマオリとみなすそうです。こうしてマオリの文化を受け継ぐ点で努力がされています。

 敷地内にはマオリの村が再現されており、写真はマオリの集会所の壁にあった彫刻です。マオリにはヨーロッパ文化の流入以前には表記文字が存在せず、彫刻によって部族の功績・歴史を記録してきました。それぞれの彫刻に物語が刻まれています。

 七つの間欠泉があるファカレワレワ熱帯地帯にも回ってダイナミックに噴出する様子を見た後、ポリネシアスパへ。温泉地であるロトルアでも一番の施設です。水着ではいる露天風呂もあり、四段階の湯温になっていましたが、一番熱いお風呂に入っているのはもっぱら日本人。やっぱり日本人は熱い湯が好きですね。

 夜は、マオリの伝統料理のハンギ料理をいただきました。野菜や魚介類を地中の蒸気を利用して調理したものです。食事が終わるとマオリ族の歌と踊り。ラクビーのオールブラックスが試合前に士気を高める踊るので有名な「ハカ」とともにハワイアンに良く似た美しい歌と踊りもありました。私たちも舞台に上ってハカを習いました。

 マオリ系の人はニュージーランドで約14%だそうで、先に紹介した伝統工芸の保護だけでなく、さまざまな保護策がとられています。国会議員の選挙も「マオリ選挙区」というのが七議席あり、一定の政治参加が保障されています。

 ただ、こうしたマオリ保護策については最近、野党国民党から見直しが提案されており、一定の国民的支持を広げている状況もあります。16日には、ウェリントンでマオリ担当大臣と懇談することになっており楽しみです。

 夕食の後、ニュージーランドでの訪問の全行程に同行してくださる、ニュージーランド政府のドナヒーVCOマネージャーとパチリ。

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