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訪米日誌
2010年4月30日

ニューヨークに出発します

 今日から、日本共産党訪米団の一員としてニューヨークとワシントンを訪問してきます。帰国は5月9日です。
7:30に議員宿舎を出て、今、成田空港で待機中です。11時の便で出発し、約13時間のフライトでニューヨークに到着します。

 訪米団の団長は志位和夫委員長。団員は、緒方靖男副委員長、笠井亮衆院議員、森原公敏国際委員会事務局長、川田忠明平和運動局長そして私です。

 日本共産党の委員長の初めての訪問としても、核兵器と普天間をめぐる情勢でも注目を集める歴史的な訪米となり、空港での出発前の委員長のぶら下がり会見にもたくさんのマスコミ取材がありました。

 全国からも期待と激励の声をいただいています。今井長野県委員長からは「訪米団へのなによりの餞別は4月の党勢拡大、宣伝、対話の飛躍と位置付けて奮闘します」とのメールも。

 ありがとうございます。期待の声にふさわしい成果を上げられるよう、全力でがんばります。

 主な日程は次の通りです。

  4月30日に成田発。同日、ニューヨーク着(時差13時間)。5月5日までニューヨークに滞在し、NPT再検討会議の傍聴やカバクチユランNPT会議議長ら関係者、各国代表団との会談、NGOによる国際行動への参加と交流など。5日にワシントンに移動。8日まで滞在し、9日に成田着。

 現地から連日HPを更新します。では、行ってきます。

ニューヨークに到着/スウェーデン国連代表部

 成田を出て13時間のフライトでニューヨークに到着。早速、スウェーデン国連代表部、ドゥアルテ国連上級代表、キューバ国連代表部と会談しました。

 日本との時差が丁度、13時間なので、30日の11時に出発し、到着したのも30日の11時。1日得したような気分です。ニューヨークも日本と同じように寒かったようですが、今日は快晴でさわやかな天候です。

 ホテルに荷物だけ入れて、文字通り休む間もなく、会談に入りました。会談では志位委員長から、英文の第8回NPT再検討会議への要請文書を手渡して、 @2000年のNPT再検討会議で合意された「自国核兵器の完全廃絶を達成するという全核保有国の明確な約束」を再確認すること、A核兵器廃絶のための国際交渉を開始する合意をつくること――の2点を呼びかけ、意見交換しました。

 まず、13時からスェーデンの国連代表部でペーター・エリクソン参事官と会談。スェーデンは、新アジェンダ連合を代表する国。日本共産党が提起した2点については賛意が表明され、同時には「重要だが楽観視していない」として、今回のNPT会議を成功させることの重要性が語られました。

 さらに、核抑止力論についてもスェーデンがNPTに加入する際に、公式にその立場を廃棄したとのべ、「核を持つことは、他国が保有する口実にされ、逆に他国からの脅威にされされる」と強調されました。一連の会談のスタートとして、大変有意義なものでした。

 ドゥアルテ氏、キューバ大使との会談は続報で。

ドゥアルテ国連上級代表/キューバ大使/うれしい提案

 スェーデンの国連代表部との会談に続き、ドゥアルテ国連軍縮担当上級代表、キューバの国連大使と会談。いずれも大変有意義な会談となりました。

 国連のすぐそばのホテルをとれたので、周りの各国国連代表部の事務所も含めて歩いて行くことができます。さわやかな天気の市内を歩いて回るのは実に気持ちいい。

 国連本部に入り、ロビーで待機していると日本被団協の田中事務局長さんとお会いできました。ロビーで3日から始まる被爆パネル展の準備もほぼ整っていました。

 ドゥアルテ氏は、会議中の忙しい間を抜けて会談に応じてくれました(写真上)。志位委員長からの二つの提起について賛同し、特に「核廃絶を主題とした協議にはいることはパン事務局長も同じ方向だ」と強調されました。席上、8月6日にパン氏が国連事務総長として初めて広島を訪れることも明らかにされました。

 我々の活動にアドバイスをと求めると「戦い続けること。ただし核兵器を使わず、ハートと頭脳で」との答え。会談の場が笑いで包まれました。終了後、マスコミのぶら下がり会見。たくさんのマスコミが取材に来ました。

 いったんホテルに戻り、18時からキューバのロドルフ・ベニテス・ベルソン国連大使と会談(写真下)。キューバは非同盟諸国会議の前議長国。次席大使は核問題の専門家です。志位委員長の二つの提起には「完全に支持する」との返事。今回のNPT再検討会議については「2000年の会議での13項目の合意を再確認することが重要。同時にこれ以上に一歩進めることが必要だ」と強調されました。

 同時に、残念ながら会議の最初の一週間は、NPTからの脱退問題、中東非核地帯問題をめぐる手続き論が大問題になるだろうとの見通しが述べられました。

 志位委員長が、二つの問題は難問だが、核保有国の廃絶の動きが複雑な個々の問題の解決に圧力になるとして、核廃絶を目標とし、その目標に至るプロセスを検討する国際交渉開始が重要だと強調すると、キューバの次席大使は賛意をのべ、日本共産党のNPTへの要請文書について「簡潔で必要なポイントが明確に示されているろとし、「非同盟諸国の仲間に配布したい」と発言されました。

 この提案に訪米団のメンバーからは「ホー」と驚きの声が上がりました。我が党が提起する方向が世界の核廃絶の世論と運動、国際交渉において力を発揮することを実感できた瞬間でした。実り多い会談となりました。

 夜は訪米団で今日の感想も出し合いながら夕食。同じ場所で、長野の被爆者の会の藤森会長さんや愛知の被爆者の会の道上副理事長さんともお会いできました。

 飛行機の中では若干仮眠しただけだったので徹夜に近い状況で、合間の時間はもうれつな睡魔に襲われました。夜は早めに就寝。明日もがんばります。


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