昼過ぎに自民党本部の前を歩いて通ると、道路の向かい側に日の丸を林立させて「日本を救えるのは安倍さんだけ」と叫び「アベ、アベ」とコールする異様な集団が。その安倍氏が自民党総裁に選ばれました。

　13時から自民党本部で行われる投票に参加する国会議員に呼びかける姿でしたが、右寄り路線の競い合いの様相だった自民党総裁選の結果はもっとも右寄りの人物を選ばれ、自民党のいっそうの右傾化を示しました。

　 安倍氏は総理時代、教育基本法の改悪や憲法改悪手続法を強行する一方、小泉構造改革を受け継いで貧困と格差を拡大。参院選挙で歴史的敗北を喫、以来「ねじれ」国会といわれる状況になったのです。

それでも続投した安倍氏は、臨時国会で所信表明演説をした後、代表質問の直前に辞任しました。この政権投げ出しが印象に残っていますが、そもそも、その直前の参院選挙で国民に「ノー」の審判を受けている人です。

ところが安倍氏は総裁選の中で、政権投げ出しを陳謝しつつ持病は治ったというだけで、国民の厳しい審判をうけたことへのまともな反省の声はなし。そればかりか、当選後の会見でも、集団的自衛権の行使や憲法改悪に
意欲を表明しました。

　この安倍氏を自民党が選んだことは、国民の審判に何の反省もせず、自民党は変わらない、より右寄り路線をすすめるという宣言にほかなりません。

一方、政権与党の民主党も、公約違反の消費税増税を強行して問責決議を突きつけられている野田総理を代表に再選。民主党内は、総選挙を前に「これが入閣の最後のチャンス」「いいポストにつけば選挙に有利」と猟官運動に走っているとの話も聞こえてきました。

　いずれも国民不在極まれりの姿。一刻も早く国民の審判で政治を変える必要があります。

　今日は、自民党総裁選の様子をテレビで見ながら、デスクワーク。午後には衆院選挙からネット選挙を解禁するために、民主党の担当者と打ち合わせ。今度こそ実現したい。