名古屋からJRで2時間余。先日の豪雨で床上浸水や土砂崩れで大きな災害となった岐阜県高山市へ、佐々木憲昭衆院議員や大須賀岐阜県議とともに調査に入りました。若山市議、牛丸前市議らの案内を受けながら被災現場を視察し、被災者からお話を伺いました。
まずは県土木事務所で概況を聞いた後、川があふれて住宅や店舗が浸水した現場へ。城下町時代からの伝統的な街並みが続く場所で浸水被害の状況や要望をお聞きしました。さらに護岸がえぐられ、車が三台流された場所へ。すでに土嚢で応急処置がされていました。かつても大規模水害のあったこの地域。河川改修が進められてきましたが、改修が終了した場所との境目付近での災害となりました。
続いて土砂災害の場所を3か所訪ねました。土砂崩れ現場の上から見下ろすと、赤い屋根の牛舎が砂に埋もれといます。8頭の牛が生き埋めになり妊娠中だった4頭が死んだとのこと。間一髪で逃れたご主人からお話を聞きました。
近くのもう一つの土砂崩れ現場へ。再度の被害防止のために大型土嚢がたくさん積まれていました。土砂が直撃したアパートの大家さんや、ガレージと車が土砂にうもれたという住民の方にお話を聞きました。コンクリートの電柱がぽっきり折れるなど土砂の凄まじさがわかります。
きちんとした災害防止策をとってもらわないと安心して住めないと強調されていました。 この二ヶ所については、土砂崩れ現場の上に作られた県の文化センターの影響を指摘するお話を聞きました。
最後に土砂崩れで全壊した住宅を訪ねました。土砂に埋もれて個人では対応できない状態でも、市は「民地内のことなので自分で除去を」との対応。重機も含むボランティアの支援でやっと除去できたところでしたが、疲れ果て、途方に暮れたご様子。「補助や生活の相談など行政はもっと支援を」と強い声が出されました。
被災者の生活や営業再建のための支援の強化が急がれます。同時に、広島でも浮き彫りになったように、危険な場所での災害防止対策や開発等で山の保水力が減少している問題、避難勧告の在り方など総合的な対策が必要と実感しました。