外交防衛委員会で質問に立ち、海賊対策をテコにした中東への恒常的駐留、水陸両用車の問題で質問しました。
海賊対処活動のために自衛隊がアデン湾に派遣されて以来、ソマリア海賊事案は2011年の237件をピークにして昨年は11件にまで減っています。「沈静化したら撤退する」としていたのに、逆に自衛隊の活動は強化されています。
2013年からは多国籍部隊CTF151に加わってゾーンディフェンスに参加し、5月末からはこの部隊の司令官に自衛官が就任します。CTF151は米軍主導の部隊であり、米国は軍事行動として位置付けていますが、防衛相は「司令官の任務は連絡調整であり問題ない」と言い訳。
さらに、海賊対処活動の拠点だとしてジブチに基地を作りましたが、沈静化に伴い縮小するのではなく、その活用のための調査費3000万円を計上しています。私は、中谷財務相が派遣当時の与党プロジェクトの責任者であり、質問で「軍を出すことは大事。抑止力やプレゼンスという言葉もある」と述べていることを示し「海賊対策での自衛隊派遣をテコに、中東への駐留の恒常化、軍事的プレゼンス、他国軍との共同の強化を狙うものだ」とその中止を求めました。
続いて水陸両用車の問題を取り上げました。自衛隊は島しょ防衛のためとして初の水陸両用車AAV7を購入し、日本版海兵隊として新設される水陸機動団に配備します。このような装備は軍事的緊張を拡大するだけです。しかも、米国では老朽化して製造中止をしているものをまともな検証なしに購入するのです。
防衛省は2014年度に参考品を取得し、「1~2年かけて性能確認、運用の検証を行い、導入すべきか検討する」としていました。ところが中期防に52両の導入が盛り込まれ、大幅に前倒して今年度に30両を購入します。
私は、実際の島しょ防衛=南西諸島では、AAV7はその車両特性からサンゴ礁を踏破できず、防潮堤が建設され上陸に適した砂浜もないなど数々の問題点が指摘されていることをあげ、「南西諸島での運行の困難さについてどう認識し、どう検証するのか」とただしました。
これに対し中谷元防衛想は、「サンゴ礁を模擬した施設をつくって運行の可否の検証している」などと答弁し、実地検証をしていないことを認めました。驚くべきことです。
私は、「水陸両用車の導入先にありきで、実地検証もなしに製造ラインも閉鎖されているものを購入する、こんないい加減なことはない」と厳しく批判し、中止を求めました。
委員会終了後、16時過ぎの新幹線で岐阜市へ。激戦の岐阜市議選の、やまこしとおる候補の演説会2ヶ所で日本共産党4候補の必勝を訴え。明日の本会議に向け東京にとんぼ返りです。あとわずか。全員勝利へがんばろう!