陸上自衛隊福知山駐屯地京都府)が、南スーダン国連平和維持活動(PKO)派遣部隊の宿営地に着弾したとされる銃弾を展示したことについて、中谷元防衛相は31日の参院外交防衛委員会で、銃弾は宿営地で拾ったものだと認めた。派遣部隊長が日本に持ち帰ったとして、「適切でなかった」と述べた。

 共産党の井上哲士氏への答弁。中谷氏の説明によると、2013年12月16日ごろ、派遣部隊の警備担当者が宿営地に銃弾1発が落ちていたのを見つけ、拾った。隊長に報告したのは、帰国直前の14年6月だった。この隊長は、私物品と一緒に日本へ持ち帰ったが、防衛省には報告をしていなかった。その後、隊長の赴任先である同駐屯地の史料館に展示したという。

 持ち帰った理由について中谷氏は「隊長は、後進の隊員教育や啓発用に持ち帰るべきだと判断した」と説明した。