ODA特別委員会での予算委嘱審査で質問に立ちました。一つは、JICAの「環境社会配慮ガイドライン」の10年ぶりの改定について。 この間のODA事業で起きた問題点や環境・人権に関する世界の認識の発展を生かすよう求めました。具体的には――、
〇現地住民などの指摘に返答がないまま出資が決定される事態もあるが、「異議申し立て手続き」には「対話」が要件とされており、返答もなければ手続きもできない。「迅速な回答・対応」をもりこむこと
〇事業による人権侵害では、相手国の当局は事実を認めない場合もあり、影響を受ける住民やNGOの意見を広く聞くこと
〇ガイドラインに基づく環境レビーは本借款申請時に確認することを可としてるが、調査・設計段階のES借款中の事件侵害事案も起きており、本借款の要請前でもガイドライン要件の確認を行うこと
の三点を求めました。いずれも意見も踏まえて検討を進めるとの答弁でした。
もう一つのテーマは石炭火力発電所の輸出支援。温暖化対策のために、グテレス国連総長も2020年以降の石炭火力発電の新建設中止を求め、途上国でも40年までに石炭火発の閉鎖を求めているなか、世界の流れに反する海外での石炭火発支援をやめるよう求めました。