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ILO111号条約の早期批准を迫る

 DSC03064.JPG外交防衛委員会でILO111号条約(雇用及び職業についての差別待遇に関する条約)の早期批准を要求。鈴木貴子外務副大臣から「早期締結というスタンスに変わりはない」という答弁をえました。
 ILOの基本条約は8つありますが、今日の委員会にその一つである105号条約承認案が提案されたので日本が未批准の条約は111号条約だけになります。
 1958に締結され、ILO加盟国の94%が比準していますが、日本は常任理事国でありながら未批准。政府はかつては「早期批准」と答弁していましたが、この間は「国内法制との整合性を慎重に検討」との答弁にとどまっていましたので鈴木副大臣の答弁は重要です。 私は「早期批准が必要というのなら、それにふさわしい取り組みを」と求めました。
 政府は、この間、国家公務員の政治的見解の表明の制限に関する規定と111号条約との整合性を問題にしています。しかし、日本はILO87号条約(結社の自由および団結権保護条約)、98号条約(団結権及び団体交渉権条約)を批准しながら、公務員に労働基本権が確立していないことが問題であり、国家公務員の政治的行為や争議行為を禁止し刑事罰を科すのは先進国で日本以外にありません。ILOからも日本は両条約に違反していると再三勧告を受けています。国内規定を国際的な水準にすることが必要です。
 また政府は、日本の母性保護の諸規定がILO111号条約が禁じる差別との整合性の検討が必要といいます。しかし日本はILO183号条約(母性保護条約)を批准しておらず、母性保護的にみてもおくれているのです。私は、母性保護の強化こそ求められており、現行の不十分な規定が111号条約を批准できない理由にはならないと指摘しました。
 111号条約の批准が、世界で最下位クラスのジェンダーギャップの克服のためにも必要だとのべ、「検討中」という答弁をくりかえして先送りするのではなく、具体的取り組みを強めて早期批准するよう重ねて求めました。

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