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バルト三国訪問⑥天然ガス貯蔵施設/占領博物館

 天然ガス.jpgラトビア2日目。午前中はインチェカルンス天然ガス地下貯蔵施設の視察、午後は占領博物館の視察、夜は在留邦人の皆さんとの夕食会でした。
 車で約1時間のところにある天然ガス地下貯蔵施設。ガス需要の少ない夏にガスを約700m地下の地層に圧力をかけて貯蔵します。貯蔵可能量は約44億㎥でラトビアの年間使用 量23億㎥の約2倍。エストニア、リトアニア、フィンランド、ボーランドにもパイプラインで供給されます。安全保障の面でも、国民生活にとっても重要な施設です。
 ラトビア占領.jpgかつてはロシアからパイプラインで送られてきたガスを貯蔵していましたが、ウクライナへの侵略以降は、他の国からの液化天然ガスを船で輸入して貯蔵しています。詳しいお話を聞いた後、施設を案内していただきました。
 午後はリガ市内に戻り、占領博物館を視察。1940年から1991年までの三つの占領期、ソ連→ナチス・ドイツ→ソ連におけるラトビア人の抑圧の歴史と苦難の記憶を伝えるために1993年に設立されました。当地を公式訪問する外国要人のプログラムには同博物館訪問が原則として組み入れられています。この国を理解するうえでなくてはならない歴史です。
 スターリンとナチスとの間の秘密議定書でソ連に占領され、一時期ドイツに占領されたのちに再びソ連が占領。41年と49年にはそれぞれ数万人のラトビア人がシベリアに強制連行されました。説明をしてくださった女性も祖母が6年間強制連行されており、帰国後は自由と民主主義を求める運動に参加されていたとのことでした。
 ラトビア占領2.jpgラトビア国内には多くのウクライナ国旗が掲げられ、バルト三国のウクライナ支援はそれぞれGDPの1%を超えて世界で最も高い比率になっています。その土台にある、ロシアによるウクライナ占領を許せずば次は自分たちであり、絶対に悲惨な歴史を繰り返してはならないという強い思いが伝わってきました。
 ラトビアに在留されている邦人の方はまだ少数ですが生活や文化など貴重なお話を聞くことができました。

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