国会への欠席を続け、懲罰処分の陳謝に応じなかったガーシー議員に、午前中の参議院本会議において賛成235、反対1で除名の懲罰を科すことを決めました。尾辻議長が直ちに「議員ガーシー君を除名する」と議場で宣言しました。
今国会のはじめから、約2か月懲罰委員会の理事としてこの問題に対応してきました。当選しながら一度も登院しないという歴史上なかったガーシー議員の行為に対し、院として、また日本共産党としてどう対応すべきか、憲法、国会法、参院規則、先例などを勉強しながらの日々でした。
「国会は何をもたもたしている。税金泥棒はすぐに除名せよ」という意見から、「選挙で国民から選ばれた国会議員を多数をもって除名していいのか」という意見まで、国民からも様々寄せられました。
その中で、議運の了承なく海外渡航を続け、憲法で「全国民の代表」と定められた国会議員がその職務を果たすために国会召集に応じるべきことを定めた国会法第五条に明確に違反していることは国会議員としての資格が厳しく問うてきました。
同時に、選挙で選ばれた国会議員の立場は重いことから、慎重かつ丁寧に手順を踏んできました。真摯な反省があればと期待し、議場での陳謝の懲罰をいったん科しましたが。それにも応じない以上、除名の懲罰を科すべきと判断しました。
一つの区切りがつき、やれやれというのが率直な気持ちです。
正午から拉致問題特別委員会で、林外相、松野国務相から説明を聴取。午後は障害をもつ子どもたちのための「放課後デイサービス」について厚労省からレク、予算委での山添、岩渕両議員の質問を応援傍聴と続きました。
午前中に懲罰委員会が開かれガーシー議員に除名の懲罰を科すことを全会一致で議決しました。採決に先立ち、ガーシー議員の代理の浜田議員から弁明が行われ、それに対し私も尋問しました。
討論では国会法五条に違反して登院せず「全国民の代表」である国会議員の責務を果たしていないこと、前回の懲罰であった本会議での陳謝を行うことを約束しながら帰国せず欠席したことなどをあげ、参院規則245条の「議院を騒がしまたは議院の体面を汚し、その情状が特に重いもの」に当たるとして除名を求めました。 明日の本会議で採決に付され三分の二以上の賛成で除名が決まります。
午後にはDV法改正の評価と課題について、お茶の水女子大の戒能民江名誉教授を招いての勉強会。夕方にはフリーランス法改正について、日本芸能従事者協会の森崎めぐみ代表理事を招いてヒアリング。それぞれ現場の課題とともに政府と様々なやり取りを積み重ねてこられた到達点がよくわかりました。
重大な動きのあった一日でした。一つは立憲民主党の小西議員が参院予算委で示した、放送の政治的公平への当時の安倍政権の介入を示す文書について、総務大臣が「行政文書」だと認めたこと。当時の総務相だった高市大臣は先日、「捏造だ」として「そうでなければ辞任する」と答弁しています。即時辞任し、総務省は徹底解明すべきです。明日の本会議や予算委でこの問題を取り上げるために緊急に打ち合わせをしました。
さらに明日の本会議で、先日議決された懲罰である「陳謝文」を読み上げることを約束していたガーシー議員が帰国しないことも明らかになりました。法律に反して登院せず、院議に従うと自ら約束したことを破る――きわめて重大です。明日以降、厳しく対応しなければなりません。断続的打ち合わせやマスコミの取材が続きました。
お昼には内閣委員会がひらかれ七人の大臣からの所信聴取と人事院総裁の事業報告を受けました。質疑は明後日。その準備や予算委員会の論戦打ち合わせ、承認人事案件に対する検討会も。気ぜわしい一日でした。
衆院予算委は集中審議が行われ、日本共産党から宮本徹議員が質問に立ち、政府が進めている学術会議法の改正案が学術会議の独立性を奪うものになっていることをノーベル賞学者の皆さんの共同声明など示しながら厳しくただし、学術会議の合意ないままの国会提出をしないよう総理をただしました。
審議の理事会で、明日の締めくくり総括と採決が提案され、わが党は政府がまともに説明責任を果たしておらず審議は極めて不十分だとして採決に反対しましたが、明日の予算委採決と本会議での緊急上程が決まりました。
並行して参院で四党の国対会談も行い、参院での予算審議について協議。また、ガーシー議院から先日議決された陳謝の懲罰について受け入れる旨の返事があつたことをうけ、本会議日程等について意見交換しました。
夕方から議員団会議でした。
寒波襲来。国会周辺も朝は雪がちらつき、夕方には大雪との予報もありましたが、午後からは冷たい雨になりました。10時から、国会に登院しないガーシー議員について懲罰委員会が開かれ、尾辻議長から懲罰委に付したことについて報告を聴取。
散会後、理事会再開し、21日に委員会を開いて希望があればガーシー議員または代理議員から弁明を聞くことなどを決めました。その後、鈴木委員長、牧野理事とともにガーシー議員側に、希望の有無を16日までに連絡するよう文書で手渡し。その後、代理としてN党浜田氏が弁明する旨の連絡がありました。
何しろ、当選しながら半年も国会に来ない議員は例がない異常な事態です。代理議員が弁明できると規則にはありますが、実際に行うのは初めてのこと。国会の歴史上、想定外で初めてのことばかりですから、丁寧に手順をおいながら国民の納得のいく結論を速やかに出せるよう、相談しながら進めています。
午後は、議員の班会議で活動交流をしたあと、来週出演するネット番組の打ち合わせ。さらに国の財政問題などについてグループで学習・調査している京都の花園高校の生徒からZOOMで一時間のインタビューをうけました。夕方の新幹線で京都へ。