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「社会保障・障害者・教育・文化」の記事

IMG_2632.JPG本会議で子ども子育て支援法改定案に対する反対討論に立ちました。
 夕方には女子差別徹底アクションの皆さんの女子差別撤廃条約選択議定書の批准を求める請願署名提出の院内集会に出席し、挨拶しました。
 反対討論は以下の通りです。
   * * * *
私は、日本共産党を代表し、子ども・子育て支援法改正案に反対
の討論を行います。
本法案は、少子化は我が国最大の危機だとする政府が、「こども未来戦略」に基づき、今後3年間で集中的に取り組む「加速化プラン」に盛り込まれた施策を実施するため、給付面と財政面の改革を一体的に行うためのものであるとしています。
給付面でいえば、児童手当の拡充や出産等の経済的負担の軽減、保育士の配置基準の改善、共働き・共育ての推進な
image002 (1).jpgど、「加速化プラン」に盛り込まれた個々の施策には、不十分ながらその実現が待たれていたものもあります。
 しかし重大な問題は、必要とされる3・6兆円の財源を、既定予算の活用、徹底した歳出改革、医療保険制度に上乗せ徴収する支援金制度でまかなうとしていることです。
 その狙いは、子育て支援に関する公費負担を可能な限り削減しつつ、必要な財源は社会保障削減と国民負担によって確保するという新たな仕組み作りにあります。この仕組みができれば、子育て支援の拡充のための財源は、支援金の増額と社会保障の削減で賄うことが国民に強いられます。このようなことは断じて認められません。
 image001 (1).jpg岸田総理は、歳出改革によって社会保障負担率の軽減効果を生じさせ、その範囲内で支援金制度を構築するため、支援金制度を導入しても社会保障負担率は上がらず、国民に新たな負担を求めるものではないと繰り返し説明してきました。
歳出改革の手段は、医療や介護の給付の削減に他なりません。ところが社会保障負担率で分子とされるのは社会保険料だけであり、医療費の窓口負担や、介護保険の利用料がいくら増えても、社会保障負担率は上がらないことは政府も認めています。しかし、医療・介護の給付削減に伴う利用者負担の増加も支援金制度の導入も国民にとって負担増そのものです。
総理がずっと繰り返した国民負担増はないという説明について、共同通信の5月の世論調査では「総理の説明に納得できない」が、実に82・5%にのぼります。説明を理解できない国民が悪いのか。そうではありません。国民は政府のゴマカシを見抜いているのです。政府の説明は完全に破綻しています。
 政府は、支援金制度について、企業を含め社会、経済の参加者全員が連帯し、公平な立場で広く拠出するものと説明しています。
しかし、支援金は医療保険料に上乗せして徴収されますが、医療保険料は一定の収入を超えれば据え置きとなり逆進性を持っています。しかも、収入の低い加入者の多い国民健康保険のほうが保険料に対する支援金の負担増の割合が高くなります。
フリーランスは国保に加入し支援金も徴収されます。ところが、支援金を財源とする出生後休業支援給付、育児時短就業給付は、雇用保険未加入のフリーランスは対象外で給付を受けることができません。これのどこが「公平」なのでしょうか。
重大なことは、国民に支援金制度で負担を強いる一方で、子育て施策に関する国の一般財源の負担を後退させることです。
児童手当が拡充されますが、その財源の多くは支援金が当てられ、例えば三歳未満の子どもを持つ被用者の場合、国庫負担は現行の35・6%からゼロになります。子育て予算の拡充というのなら、公費そのものを大幅に増やすべきです。
 全国どこでも市町村が認定した施設にアプリを使って申し込み、生後六か月から三才までの子どもが時間単位で利用できるこども誰でも通園制度も問題です。
保護者の就労を要件とせず、保育所等に通っていない子どもも含めて全ての子どもの育ちを応援するという理念は大切です。そうであるなら、諸外国では当たり前になっているように、親の就労の如何にかかわらず、全ての子どもたちが保育所を利用できるように、保育の必要性の要件を見直すべきです。
しかし、政府はこれに背を向けています。全ての子ども達の保育を受ける権利を保障するという姿勢が欠けていることがこども誰でも通園制度にも現れています。
同制度で提供されるのは、法律上は「乳児又は幼児への遊び及び生活の場の提供」であって「保育」ではありません。しかも利用する施設、月、曜日や時間を固定しない自由利用も認められます。さらに、帰省先での利用なども想定し、居住地以外の都道府県をまたいだ利用も可能とされています。ところが政府は、都道府県を超える利用について具体的なニーズは、何も把握していないことを認めました。
人見知りの時期に、慣らし保育もなく、初めての施設で初対面の大人に預けられて、初対面の子どもたちの中に入ることが、子どもにどれほどのストレスを与えることになるか。施設にも大きな負担です。
これがなぜ子どもの育ちを応援することなのでしょうか。親の都合優先以外の何ものでもありません。
厚労省の保育所保育指針は、乳幼児期の子どもの発達の特徴として、特定の大人との応答的な関わりを通じた情緒的な絆が形成される時期であると述べています。毎回異なる施設で、時間単位の利用も可能な自由利用で、特定の大人との応答的な関わりや情緒的な絆をはぐくむことなど到底不可能です。
大臣はこうした私の指摘に、こども誰でも通園制度は、「保育の必要性がある子どもを対象とする保育とは異なる」と答弁しました。「保育」とは異なるから、乳幼児期の子どもの発達の特徴は無視してもかまわないとでもいうのでしょうか。
しかも自由利用は通常保育よりも難しさがあることを認めながら、保育士以外の人材も活用するといいます。
保育施設等における死亡事故は0歳児で46%、1歳児では31%で最も多くなっています。入園からの日数別では、入園から30日目までで34%と、預けはじめが非常に多くなっています。毎回違う施設に預けることが可能な自由利用は、重大事故のリスクにこどもたちをさらすことになりかねません。
さらに、同制度は、市町村による利用調整もありません。保護者が施設の空き状況を自分で調べて、直接施設に申し込む方式です。保育をはじめとする他の子育て支援制度と比べても、市町村の関与が大きく後退し、保護者が保育サービスを購入するという、保育の市場化を推し進めようというものであり、到底認められません。
今必要なことはこのような制度ではなく、保育士の処遇を改善しながら配置基準をさらに抜本的に拡充し、すべての子どもたちに質の高い保育を保障することです。
若者が結婚や子育てに希望を見いだせない大きな問題は、非正規雇用が増加し、若い世代の収入が低く抑えられ、派遣・契約社員に雇い止めの不安が常につきまとっていることです。希望をもてる働き方への抜本改革が必要です。
さらに重い教育費の負担があります。こども未来戦略は、教育費の負担が理想の子ども数を持てない大きな理由の一つと認め、高等教育費の負担軽減は喫緊の課題としています。ところが総理は、国立私立問わず広がる学費値上げの動きには、「各大学が適切に定めるもの」と他人事のように答弁しました。
しかし、大学が学費値上げを検討せざるを得ないのは、運営費の五割を目指すとされた私学助成が一割を切る水準にまで減らされ、国立大学の運営費交付金も、法人化後20年間で1631億円も削減されているからです。高等教育費の負担軽減というなら、減らし続けてきた大学予算を抜本的に増額し、国際公約である高等教育の漸進的無償化の実現にこそ進むべきです。
 子育て支援や教育などの恒久的な制度の拡充の財源は、大企業や富裕層への優遇税制の是正、巨額の軍事費などの歳出改革で生み出し、持続可能な財源を確保し希望ある社会を実現するべきです。
 以上、本法案は廃案にするべきだと述べ、反対討論とします。

内閣委員会で、新たに創設される「こども誰でも通園制度」と保育士の処遇改善について質問。その後、反対討論にたちました。

 2022年に沖縄県と茨城県で指導監督基準を満たさない認可外保育施設で行政の指導監督が十分に行われず乳児の死亡事故が発生していると指摘。「こども誰でも通園制度」は認可外保育施設でも実施可能としていることから、「指導監督基準を満たしていない施設でも、同制度の設備や運営基準が満たされれば実施できるのか」とただしました。加藤鮎子こども政策担当相は「指導監督基準を満たさない施設は適切でなく、対象外」と答えました。

 さらに保育士の配置基準改善に取り組んできた「子どもたちにもう1人保育士を」全国保護者実行委員会と同全国実行委員会のアンケート結果を紹介。4月1日からの新たな基準通りの配置ができる公立施設が約7割に上ることや3歳児では、8年間の加算措置で31・7%にとどまっていた改善が基準改正で新たに38・7%増加したことを示し、「当初こども家庭庁は配置基準を変えず、加算で対応すると言っていたが、加算にととどめず、基準を改善した効果は大きかった」と強調しました。

 井上氏は、いっそうの配置基準の改善とともに、保育士の算定方法の見直しが必要だとして、「4、5歳児では25人に1人としているが、現場では4歳児と5歳児は二つのクラスに分けそれぞれ担任を置いている。現場の実態とあっていない」と改善の必要性を迫りました。加藤担当相は「科学的検証の手法について整理する」と述べました。

 その後、反対討論。さらに明日の本会議での反対討論を準備し、次の質問準備のために警察庁と子ども家庭庁からそれぞれレクを受けました。

 保育士配置基準.jpg「保育士配置基準をさらに前に進めるための院内集会」。四月から実現した配置基準の改正の実施状況についての自治体アンケートの結果が発表されました。3歳児での15:1は、8 年前からの加算により実施していたのは約三割。一方、基準改正により来年度までに37.5%が実施されます。やはり「加算」ではなく、基準改正が大きな力です。 
 レッドパージ反対全国連絡センターの皆さんによる国家賠償を求める請願署名の提出行動に参加しご挨拶。夕方の団会議に先立ち、能登半島地震対策本部会議も行われました。明日は子ども子育て支援法改正案の五回目の委員会質問。午前中に子ども家庭庁からレクを受け午後に通告しました。
 今朝の赤旗に、子ども子育て支援法案について30日、午前中の対総理質疑に続いて、午後に加藤鮎子担当大臣に対し「子ども誰でも通園制度」について質問した記事が載りました。
 同制度は、親の就労にかかわらず、時間単位で子どもを保育施設等に預けられるもの。「保育」ではなく、「遊びと生活の場」の提供とされています。
 私は「全ての子どもたちの育ちを応援するというなら、親の就労要件を見直し、子どもたちに質のよい保育を保障すべきだ」と求めました。加藤鮎子こども政策担当相は「保育の要件を見直すことは困難」と背を向けました。
 同制度は、居住地以外の都道府県をまたいだ自由利用も想定しています。私が「具体的ニーズはあるのか」と質すと、藤原朋子こども家庭庁成育局長は「利用者からのニーズは把握していない」との答弁。帰省中などが想定されると言いますが、具体的ニーズもないのに、全国どこでも空きがあればスマホで申し込めるやり方が子どものことを考えた制度なのか。
 私は、毎回、異なる施設で一時的な利用を可能とする自由利用は、特定の大人との安定した関わりが必要な発達段階にある子どもにとって深刻なストレスを与えること、保育施設における死亡事故が乳児期や施設への預けはじめに多いことを指摘し、「子どもたちの安全をないがしろにするものだ」と批判。保育士の負担も大きいため、「全員資格を持った保育士を配置するべきだ」と求めました。
 加藤担当相は、同制度は「保育の必要性のある子どもを対象とするものではない」と述べ、保育士以外の人材活用も検討すると述べました。やはり、政府にすべての子どもに質のよい保育を保障するという考えがないことが大きな問題です。
 今朝の一般紙の報道で能登半島地震に関して一歩前進のニュースが二つ。一つは昨日の閣議で、石川県に対して新たに設けられる「復興基金」を通じて520億円の財政支援を行うことを決めたこと。国の制度の枠内だけでなく被害の実態に応じた柔軟な支援を地方自治体が行えるよう、国会で繰り返し求めてきました。
 
 もう一つは、「女性版骨太の方針」素案に女性の防災現場への参画を推進することが盛り込まれたこと。「能登半島地震で女性のニーズに配慮した対応が不十分だったとの指摘を踏まえ、防災現場で女性の参画を進めることなども盛り込む」としています。まさに私が予算委で指摘したことです。平時から推進することが必要だというのが能登半島地震の教訓です。
 来週も質問ラッシュ。今日は国会で質問準備です。

 23673_0.jpg働く皆さんの様々な声をお聞きしました。国土交通省の労組の皆さんとの懇談と国立病院の院内保育所の職場代表の保育士の皆さんとの懇談会です。

 院内保育所は、子育て中の医師や看護師等の仕事と家庭の両立を支援しかけがえのない役割を果たしてきました。民間委託が強行後は三年・五年毎の契約更新のたびに新入社員扱いとなり、安価な受託契約で人件費も低く抑えられている実情などお聞きしました。改善に力を合わせます。

 午前中の短時間の本会議後、野党国対。旧文通費の公開等の問題について意見交換。まずは議運で議論する方向です。その後、この四月からの保育士の配置基準の改定の実行状況等について子ども家庭庁からレク。当初、「基準を改定すると現場が混乱する」として加算で対応するとしていたのを世論と運動で基準そのものの改定にさせたもの。混乱が起きている現場があるかと聞きましたが、ないとのこと。改定基準はヨーロッパなどと比べると大幅に低いものであり、いっそうの改定を求めました。

 国土交通労組.jpgその後、国土交通省の労組の代表が「国土交通行政を担う組織・体制の拡充と職員の確保をまとめる」請願署名をもって来訪され、懇談しました。国土交通省ではかつての「三年雇止め」のルールは撤廃されましたが、関東建設局の職場では「五年雇止め」が行われていることを労組の皆さんからお聞きし、昨年11月の内閣委員会で質しました。

 その後、今年四月には関東や近畿の職場で約10人の方が6年目も雇用継続になったとのこと。職場の実態をお聞きして国会でただし、改善を実現できてお役にたてたことは本当にうれしい。これらかも、様々な声を聞かせて下さいとお願いしました。

 5.30総理質問.jpg子ども子育て支援法案で午前、午後二回の質問。午前中の総理質問では、国立でも私立でも大学学費値上げの動きが広がっていることを指摘し、高等教育費の負担軽減は喫緊の課題とした「こども未来戦略」にも逆行だと迫りました。
 さらに自民党の調査会が16日に発表した、国立大に「教育コストの増加等を踏まえ適正な授業料の設定を」と求め学費値上げを後押しする提言を示して追及。国際人権A規約の留保を撤回して高等教育費の漸進的無償化を国際公約にしたことにも反すると批判し、高等教育予算の大幅増額を求めました。
 お昼休みには京都のきょうされんの代表の皆さんから「障害福祉について法制度拡充を求める請願」を受け取り懇談しました。
 午後は子ども誰でも通園制度について加藤大臣に質問しました。 夜はとことん共産党を視聴。輪島市の鐙市議がオンラインで、現地の生の状況と声を紹介しています。

 蓮舫さんが都知事選挙に立候補する意向を表明したことが朝から大きな話題に。午後に記者会見された蓮舫さんは「反自民・非小池都政のオール東京に賛同して下さる一人でも多くの人の賛同をいただきたい」と表明。小池書記局長も候補者選定委員会後の会見で「最強・最良の候補者が名乗りを上げてくれた。日本共産党として、勝利のために全力を尽くしたい」と表明しました。

 今週の子ども子育て支援法案の質疑のために、子ども家庭庁から子ども誰でも通園制度についてレクを受けました。ヨーロッパのように親の就労に関わらず誰でも保育を受けられるようにすることは必要ですが、提案されている制度には問題山積みです。しっかりただしていきます。

  5.23内閣.jpg子ども子育て支援法案の二回目の質疑。医療保険料上乗せの「子育て支援金」を財源に、育児休業を支援する二つの制度が雇用保険法改正として盛り込まれました。ところが、雇用保険に入れない自営業者やフリーランスは対象外。支援金だけ取られて支援なしだと追及しました。
 昼休みに、愛知保険医協会の代表から、現行の紙の保険証の存続を求める請願署名を受け取り、懇談。午後は子育て支援法の参考人質疑でした。

 8;15から国対会議。一週間前にお連れ合いを亡くされた仁比さんが出席して挨拶されました。改めてお悔やみを申し上げました。10時からの本会議は採決二本だけで五分で終了。その後、明日の子ども子育て基本法案の質問のために子ども家庭庁から追加レクを受けました。

 午後の早いうちに通告。14時からは「きょうされん」のみなさんとZOOMでの懇談。倉林、本村両議員と一緒に国会請願署名の項目にもとづいて説明を受けて現場の声も聴かせてもらいました。

 午後から参院予算委集中審議。日本共産党からは小池書記局長が質問に立ち、企業団体献金の問題で岸田総理をただしました。

 IMG_2585.JPGこども子育て支援法案の一回目の委員会質疑。政府の「国民に新たな負担を求めない」との説明のゴマカシを追及しました。
 政府は医療保険に上乗せ徴収する子ども・子育て支援金を導入しても、社会保障費の歳出改革や賃上げにより、国民全体の所得に対する社会保険料の割合は変わらないので「国民に新たな負担を求めるものでない」と説明してきました。
 「社会保険料だけを対象としし、利用料や医療費の窓口負担増があっても『率』に影響がないということだな」と指摘すると子ども家庭庁は「ご指摘の通り」との答弁。「国民にとっては、社会保険料と窓口や利用料が合わせての社会保障の負担だ。社会保障負担率を用いて国民負担がないと説明するのは、「本当にごまかしだ」と厳しくただしました。
 さらに支援金の主な使途である児童手当の拡充の財源について追及。拡充は必要なことですが問題は児童手当の財源に占める国の負担割合が大幅に後退すること。
 私の質問に子ども家庭庁は、
 三歳未満を養育する被用者世帯――33.5%からなんと0に
 三歳未満を養育する非被用者世帯――66.7%から26.7%に 
 三歳以上を養育する世帯――66.7%から44.5%に。
それぞれ減少すると答弁ししまた。
 国の負担割合を大幅に減らし、国民から徴収する支援金を財源の中心にして実施するものであることがハッキリしました。「支援金制度は子育て支援を拡充してほしければ支援金をもっと負担せよという仕組だ。到底認められない」と強調しました。
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