被爆直後の広島・長崎で、アメリカ軍によって「原爆の被害と効果」に関する大規模な調査が行われました。調査では、被爆地に残る放射線・残留放射線が計測され、科学者たちは「人体への影響」の可能性を指摘していました。しかし、「トップシークレット」として、その事実は隠蔽されることになりました。
「残虐な人道兵器」として国際法違反に問われることを恐れて「調査結果は忘れろ,破棄せよ」と命じられたのです。秘密扱いの報告書や、調査に参加した兵士や調査員の手帳やカメラなどにその悲惨さが残されていることを次々と明らかにします。
当時、残留放射能の影響だという事実が明らかにされていれば助かった命もあるかもしれません。妹を失った長崎の女性が、隠ぺいの事実を知り「人として見ていない」「実験みたいにしている」と語ったのが印象的でした。
日米政府は残留放射能の影響をこれまで認めてきませんでしたが、それを覆すもの。番組の最後では、「黒い雨」訴訟や福島原発事故についても取り上げ、残留放射能の問題が今日に問われていることも明らかにしています。