27ヵ国訪問記

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中東見聞録

再び空路カイロ入り。福沢諭吉と同じ場所に立つ

 ルクソールを朝に出発し、空路で再びカイロに入りました。

 午後から視察したのはムハンマド・アリ・モスク。昨日まで古代王朝以来の遺跡を見てきましたが、640年にイスラム教徒によるエジプト支配の口火が切られ、初めてモスク建設されました。その後、1812年にエジプト最後の王朝、ムハンマド・アリー王朝が誕生します。

 現在、カイロにあるモスクの数は1000を超えるといわれていますが、その中でも有名なムハンマド・アリ・モスクを視察しました。ムハンマド・アリーが着手し、息子のサイードのもとで1857年に完成したもので、アラバスターをふんだんに使った内部装飾は見事でした。

 昨日のルクソール神殿にあったオベリスクが、現在、パリのコンコルド広場にありますが、そのお返しにフランス大王がムハンマド・アリーに送った大時計がここに建てられています。ただし、この時計は、ここに建てられてから一度も動いたことがないそうです。

 このモスクからはギザのピラミッドを見渡すことができます。かつて、福沢諭吉が同じ場所からピラミッドを見渡したそうです。私たちのように予備知識がなかった諭吉には、この異国の地はどのように映ったのでしょうか。

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