午前中は国連近くのビルで開かれた平和市長会議主催の「国連市長会議」に参加。1982年に広島市長の呼びかけで作られた平和市長会議には111ヶ国・地域から942都市が加盟しています。今日から、2020年までに核兵器を廃絶する「2020ビジョン運動」を初めます。
会議は伊藤長崎市長の挨拶で始まり、阿部信康国連軍縮担当事務次長の挨拶が続き、午前中は、学者や医者も加わり、被爆の実相などについてのシンポジウム形式で進行。私は、開会前に秋葉広島市長、伊藤長崎市長、阿部事務次長にごあいさつをしました。昼前に中座して再びNPT再検討会議を傍聴しました。
午後からは原水協主催の「世界の反核運動とのNY交流集会」に参加。日本の代表団300人以上が集い、アメリカの反核運動や各国NGO団体と交流しました。
発言・報告者はケイト・ハドソン(イギリスCND議長)、ピエール・ビラール(フランス平和運動共同議長)、アンドレア・ルブラン(ピースフル・トゥモローズ――9.11遺族有志の会)、ジョセフ・ガーソン(アメリカフレンズ奉仕委員会プログラム調整委員)の4氏という豪華メンバー。
4人の発言で共通して強調されたのは大衆運動の国際的な連帯の重要性。CNDのケイト議長は、国際連帯は様々な成果をあげており、イラク戦争も阻止はできなかったが、将来、同じようなことを行うのを難しくさせたと強調。核保有国がNPTの課題から核軍縮をなくすように変質を狙っていることに強い警告を発しました。
フランスのピエール氏は、今年の原水禁大会に若者を中心に200人を送る計画を披露し、すべての国の連帯で新しい世界をつくろうと呼びかけました。アメリカのジョセフ氏は「ようこそ悪の帝国へ」と切り出して笑わせ、5/1のパレードをニューヨークタイムスが報道したこと自体が驚きであり、日本人の行動が大きな力になったと強調。アメリカの反核運動の状況について報告されました。
さらにアンドレア氏は、テロの悲しみを乗り越えて「愛する人の死を戦争の口実にしてはならない」と訴えていることを紹介。さらにアメリカの平和活動家からは戦争犠牲者の慰霊のために長崎から広島まで重さ1トンの墓石を運ぶプロジェクトへの協力が呼びかけられました。
4氏の発言を受けての質疑応答は、イラク戦争反対の運動のヨーロッパで大きな盛り上がりの内容や教訓、アメリカでの変化など時間がたりなくなるほど活発に行われ、国際連帯の重要さを実感する集会となりました。
集会終了後、CNDのケイト議長と挨拶を交わしました(写真)。身近にお会いすると、ロンドンでイラク戦争反対の200万人以上のパレードを組織した世界有数の運動団体の代表とは思えないような、小柄で笑顔のステキな女性です。しかし、発言は実に力強く、歯切れよく、かつ具体的。さすがでした。
集会の休憩時間中には、アメリカ共産党の機関紙からアジアの非核地帯化の問題などでインタビューを受けました。