7月の参院選で、日本共産党7人の比例候補の一人として4期目に挑む井上さとし参院議員。新春から東海・北陸信越・京都の10府県を駆け、「憲法と命輝く政治へ」と力を尽くす井上さんの活動を紹介します。(伊藤幸)
統一地方選・参院選と連続選挙の年が明け、井上さんは1日から各地でマイクを握りました。「国民にとって〝災い〟の安倍政権の政治を、国民の力で希望ある政治へと変えていく1年に。今年もしっかりと憲法を守り生かすため全力をあげます」と声を響かせました。
外交防衛委員会に所属し安倍政権の「戦争する国づくり」と正面から対決してきた井上さん。「憲法をふみにじる安倍政権の暴走を市民と野党の共闘でくいとめてきた。その力は本当に大きい」と語ります。
●一歩もひかず
胸に刻まれているのは2015年9月19日の「安保法制=戦争法」強行。未明の可決後、井上さんは国会周辺で抗議する市民のもとへ駆けつけました。
「憲法違反の法律は廃止しよう。立憲主義と民主主義を取り戻す新しいたたかいのスタートにたった。みなさんとスクラムを組み、新しい政治をつくるためにともにがんばります!」。連日の論戦と運動で掠れた声を振り絞った訴えに「そうだ」の声と拍手。市民のコールは空が白むまで響き、共闘のうねりとなっていきました。
井上さんは、国民の声を力に「一歩もひかない」と国会で論戦。努力したのは「嘘とゴマカシ」の安倍政権に対し、「動かしがたい真実」を突き付けること。事務所スタッフと一緒に、自衛隊や米軍、米議会、国連の資料などを集め、政府が隠そうとする事実を暴いてきました。
安保法制特別委員会では、米軍の資料を示し論戦(15年7月)。アメリカの砂漠地帯に集落やモスクまで設け、日米が共同戦闘訓練をしていた実態を明らかに。「イラクのような戦闘に参加しないと言いつつ、中東を想定した訓練をしている」「戦争法が通れば歯止めなき海外での武力行使につながる」と迫りました。
16年11月には、南スーダンPKO(国連平和維持活動)に派遣された自衛隊員の家族説明会の資料を入手し追及しました。2月の資料には「反政府勢力の支配地域」「戦闘地域」と明記されていたのが、8月には「活動が活発な地域」「衝突」と書き換えられていました。
「戦闘の実態を知りながら、国民にも国会にも家族にも隠し、改善したかのように説明して危険な地域に自衛隊員を送っていた。絶対に許されない」。井上さんは「自衛隊は速やかに撤退し、非軍事の人道支援に」と強く求めました。
その後、南スーダン「日報」隠ぺい問題が発覚。情報公開請求した「平和新聞」の布施祐仁さんとも連携し、国会で繰り返し質問。最終的に、防衛省の組織ぐるみの隠ぺいが明らかになり、稲田朋美防衛相は引責辞任。自衛隊は南スーダンから撤退しました。
●「野党結束に」
井上さんは「市民の声と運動が、安倍首相の下での憲法改悪は許さないという野党の結束につながった」と話します。
昨年末の臨時国会では、憲法審査会への自民党の改憲案の提出を許しませんでした。「平和を願う国民の声、野党の結束の力が安倍政権の改憲策動をくいとめた。もっともっとこの輪をひろげ、憲法9条を生かす政治をつくろう」と国会で全国で共同を広げています。
(つづく)