答弁書第一二七号 内閣参質一七一第ニ一七号 参議院議員井上哲士君提出米原子力空母ジョージ・ワシントンのメンテナンス作業に関する質問に対する答弁書
参議院議員井上哲士君提出米原子力空母ジョージ・ワシントンのメンテナンス作業に関する質問に対する答弁書 平成二十一年四月二十一日
内閣総理大臣 麻生 太郎
参議院議長 江田 五月 殿
一について
空母ジョージ・ワシントンについて現在行われている作業に関し、米国政府から、当該作業は、平成十八年四月十七日にシーファー駐日米国大使(当時)から麻生外務大臣(当時)に対して手交された、米国の海軍(以下「米海軍」という。)の原子力推進型の軍艦(以下「原子力軍艦」という。)の安全性に関する事項が記載された文書(以下「ファクトシート」という。)で示されている、米海軍の原子力軍艦の安全性に関する方針をすべて堅持し厳格に実施するとの米国政府の従来からの方針の範囲内で行われているとの説明を受けており、燃料交換及び原子炉の修理のような放射能管理を必要とする作業は我が国国内において行われないと承知している。政府としては、当該作業はあくまでも日常的な維持管理の作業であると承知しており、その逐一について承知する立場にない。また、当該作業に従事した関係者の詳細については承知していない。 また、お尋ねの昭和三十九年八月十七日のエード・メモワールにおける「例外的な事情の下で」の具体的な状況及び事態等内容については、個別具体の状況に即して判断されるべきものであり、そのような例外的な事情の下における対応も含め、一概にお答えすることは困難である。
二について
政府として、空母ジョージ・ワシントンについて現在行われている作業に関し、その逐一については承知していないが、米国政府からは、事前に外交ルートを通じ、空母ジョージ・ワシントンから他の船舶にコンテナを移す旨の連絡を受けているが、やり取りの詳細については、相手国との関係もあり、お答えすることは差し控えたい。その際、米国政府からは、今回の作業は、ファクトシートで示されている、米海軍の原子力軍艦の安全性に関する方針をすべて堅持し厳格に実施するとの米国政府の従来からの方針の範囲内で行われているとの説明を受けている。ファクトシートにおいては、米海軍の原子力軍艦に関し、固形廃棄物は適切に包装された上で、米国の沿岸の施設又は専用の施設船に移送され、承認された手続に従い米国国内で処理される旨示されている。
三について
空母ジョージ・ワシントンについて現在行われている作業に関し、その逐一については承知していないが、お尋ねの「CIF」と呼ばれる施設については、我が国国内に存在しないと承知している。米国政府からは、当該作業については、ファクトシートで示されている、米海軍の原子力軍艦の安全性に関する方針をすべて堅持し厳格に実施するとの米国政府の従来からの方針の範囲内で行われているとの説明を受けており、また、我が国における米海軍の使用する施設及び区域において放射能の管理が必要となるような作業のための施設が建設されることはないとの説明を受けている。なお、政府としては、お尋ねの者について、その詳細を承知していない。