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2002/08/27(火) その2
イスラムの歴史と西欧文明との共存を探る。空路、シリアへ
トルコは国民の九割がイスラム教徒ですが、完全な政教分離。積極的に西欧文明を取り入れており、イスラム社会の中ではいささか異色の存在ですが、この国の行方はイスラム社会の今後を占うものともいわれています。
今日は、キリスト教や西欧文明との対話や共存を探る文化財を視察しました。
まず、537年に再建されたアヤ・ソフィア寺院。東ローマ帝国時代に東方キリスト教の総本山でした。ところが1453年にイスタンブールがオスマン・トルコ帝国の首都となるとイスラムのモスクに改造され、内部のキリストなどのモザイク絵はしっくいで塗りこめられました。
トルコ共和国になって、このモザイク画が発見されたことが契機になり、1932年にモスクから博物館になり、その後、しっくいをはがしてモザイク画の一部が見れるようになっています。
地下宮殿と呼ばれる地下貯水池を見た後、ブルーモスクへ(写真)。1616年に建てられたものです。さらに、オスマン・トルコ後期のスルタンが居城にしたドルマバフチェ宮殿へ。当時の欧化思想を反映し、フランスのバロック様式が取り入れられた宮殿で、イスラム様式とはかなり異なっています。
一連の文化財の視察を終え、夜に空路、シリア・ダマスカスへ。空港ではシリアの国会の外務委員長や在シリア日本大使の出迎えを受けました。その後、大使から現地事情について説明を受けて質疑応答。終了したのは11時を過ぎていました。
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